松本市で全人的かつ全人生的な医療を提供する病院

松本市立病院Matsumoto City Hospital

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薬剤科

薬剤科では、調剤、製剤、医薬品管理など、科内での仕事だけでなく、病棟での服薬説明や持参薬の鑑別などを積極的に⾏い、「顔の⾒える薬剤師」であることを⼼がけています。また、感染対策チーム、栄養サポートチーム、がん化学療法などのチーム医療の中でも、薬剤師としての専⾨性を発揮し、他職種と連携をとりながら常に安全で安⼼な薬物療法を提供できるよう、努めています。
薬剤師は薬のプロフェッショナルです。薬についてわからないことや不安なことがあれば、いつでもご相談ください。

スタッフ数

薬剤師11名(常勤10名、⾮常勤1名)、薬剤助⼿1名(2022年4⽉現在)

業務内容

病棟での活動

⼊院患者さまのベッドまでお伺いし、薬についての説明を⾏っています。薬について知っていただき、正しく服⽤(使⽤)していただくために、薬の名前、飲み⽅・使い⽅、効果、副作⽤などの注意、飲み合わせ等について説明しています。患者さまからの相談もをお受けしたりしています。
⼊院前に使⽤されていた薬に関しても、⼊院時に処⽅された薬との飲み合わせや、同じ薬が重複していないか等の確認を⾏っています。また、患者さまが退院される時には、ご⾃宅へ戻られても正しく服⽤(使⽤)していただけるように、飲み忘れ時の対応や特に注意すべき事等について説明を⾏っています。2015年度より、急性期病棟では薬剤師が常駐する体制をとっています。また、慢性期の病棟も担当の薬剤師を配置しています。医師・看護師など他職種と情報交換を⾏い、より安全で効果的な薬の使⽤に努めています。

内服と外⽤薬調剤

調剤室の主な業務は、内服薬と外⽤薬の調剤を⾏うことです。かつては、病院を訪れる全ての患者さまのお薬を調剤していましたが、現在は医薬分業により、⼊院患者さまの調剤を主に⾏っています。
調剤とは、医師が患者さま個⼈に合わせて処⽅した処⽅箋のチェック{お薬の種類・⽤法⽤量・相互作⽤(お薬の飲み合わせ)・薬歴についてなど}を⾏い、薬剤師として納得した上でお薬をご⽤意させて頂くことです。また、その際には飲み間違いの無いよう、1回分ずつお薬を包装(⼀包化)したり、錠剤の粉砕(粉砕調剤)をしたり、出来るだけ患者さま⼀⼈⼀⼈に適した形で⾏うようにしています。
実際の調剤では、機械やシステムによる⾃動化が進んでいますが、最後は薬剤師によるチェックが⽋かせません。
確実に、安⼼なお薬がご⽤意出来るよう今後も努⼒していきたいと思います。

注射製剤

医師が処⽅した注射処⽅箋の内容を点検して、⼊院患者さま個⼈別に注射薬のセット(取り揃え)を⾏っています。
また、患者さまに清潔で安全な注射薬を使⽤していただくことを⽬的として、ほこりや細菌などの混⼊を防ぐ機器(クリーンベンチ)の中で、⾼カロリー輸液や⼀般注射薬の混合調剤を⾏っています。抗がん剤治療を受けられる患者さまの注射薬は、がん化学療法の投与計画書(レジメン)と処⽅内容を厳重にチェックして、投与量などに間違いがないことを確認しています。また、安全キャビネットという機器内で無菌的な混合調剤を⾏い、清潔で安全な抗がん剤を供給しています。

医薬品情報

医薬品情報薬は、薬理効果をもつ反⾯、副作⽤や使い⽅に注意しなければならないものが多くあります。私たちは、医療チームの⼀員として、医薬品の適正使⽤を推進するため、最新の医薬品に関する情報の収集・整理を⾏い、医師や看護師などに提供し、医療現場をサポートしています。

院内製剤

院内製剤とは、薬剤科にて調製する薬の事を指し、診断・治療する上で必要となる「病院独⾃の薬」を⾔います。悪性腫瘍診断のための染⾊液、⼝内炎予防の含嗽液、産婦⼈科で使⽤する膣坐薬、⽪膚科で使⽤する軟膏など多岐にわたる薬を、清潔な環境下で細⼼の注意を払い安全性を重視し調製しています。

薬物⾎中濃度の解析

⾎液中の薬物濃度から、薬剤の適切な投与量・投与⽅法の解析や設計を⾏います。
患者さまの病態・体格・薬物の相互作⽤などの違いにより、薬の効果の現れ⽅が異なるため、薬物⾎中濃度の解析は薬物の適正使⽤の⼤きな助けとなります。
解析を⾏うのは、過量になると副作⽤をきたしやすい薬物、有効濃度と中毒濃度の範囲が狭い薬物です。抗てんかん剤、不整脈⽤剤、ジギタリス製剤、テオフィリン製剤などが対象となります。
解析が必要なのは、中毒症状が疑われる時、効果が現れない時、投与⽅法や剤形を変更した時、内服確認を⾏う時などです。迅速で適切に解析し、情報提供できるよう⼼がけております。

医薬品の管理と供給

患者さまの薬物療法が、有効で安全に実施できるように医薬品を管理しています。
当院では約1300種類の医薬品を扱っております。これらの医薬品の購⼊と保管、そして各部署への供給まで⼀貫した管理を⾏っています。また、適正な品質の管理(温度、湿度、光)と、毒薬、向精神薬など使⽤時に注意を要する薬品の管理にも万全を期しています。

治験

当院では、開発中の新しい薬について、効果や安全性を調べるための臨床試験(治験)が⾏われています。薬剤科では治験に⽤いられる薬を、それぞれに決められた⼿順に従って厳正に管理し、治験の科学性、信頼性、倫理性が確保できるよう⽀援しています。

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